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4野の鳥の生態


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昨日は風が妙につめたかった。
北西の風
そう、北西、、
春としてはだめだめの風。
ジョビ、ウグ、メジロ、
アオジ、ホオジロ、ミヤマホオジロ、
モズ、シロハラ、シメ、
カヤクグリ、ミソ、クロジ、その他。
ウソがめちゃおるんだが、
いっこも降りてこん。



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Common cuckoo








仁部富之助『野の鳥の生態』
明治から昭和初期にかける野鳥の生態観察と考察。
日本における民間鳥類学の歴史書という感じ。
今では許可は絶対おりなさそうな、というよりも人道的に無理な実験が繰り返されているところに、時代を感じる。実験もなんとなくの思いつきな感じ。
今では解明されているものなども、当時の素朴でエモーショナルな考察がなされており、趣深い。
突っ込みどころ満載。ワードチョイスがものすごく滑稽。
当時としては”普通”だったのかもしれないが、今の感覚ではコンプライアンスでたたきのめされるような非人道的な実験と考察がみられ、”無知の残酷さ”というようなものを思わされる。
現在の感覚で、こういった実験などを非難することはできないが、今でもこうした昭和初期の感覚を失わずに野鳥観察している当時の年代の方もいるというのが、非常に悲しいかぎりだ。
 素晴らしい著書ではあるが、科学書というより歴史書的な意味合いが濃いので、書かれた時代というのも考えて、時代を理解できる人に読んでもらいたい書物ではある。

1、本能の無知ーコチドリの場合
 水際にたどりついたばかりの一腹の雛4羽を、水際から近い湿った砂礫地にφ20cm、Depth20cmの穴を掘って雛を収容。観察。親鳥は穴の中で雛を温めていたが、4羽とも穴から出られず、全滅。同じ実験をさらに2,3度行ったが全て全滅。筆者考察;コチドリは危険から雛を救い出す能力はない(断言はできないと書いている)。
 ホーローの洗面器を伏せて雛の収容所とする実験(たまたまあった漂着物を使用)、親は雛を救い出せず、雛も弱ったので実験を途中終了し雛を放す。
 高さ10センチ、φ25のトタン板の輪で地面に2センチ埋没させ固定したものに、雛を収容。親がつきそうものの、逃げ出せず、雛衰弱。筆者曰く、このような優しく見える課題も、親鳥は情けないものであった。すなわち、親鳥は私がいろいろ考えてしむけたにもかかわらず、雛をくわえて飛び出すことをしない。いっそう腹が立つ。このへんで彼らに無知、無能の大ばか者と烙印をおすべきだろうか。と書いている。
 私の大きな期待をもって試みた実験のことごとくが、単なる親子いじめでしかなかった。
と書かれている。
2、スズメの生活四題
 草葺き屋根に巣つくるやから。
実験、巣箱の前面の差し蓋に糸をひくと自由に開閉できる板戸を取り付ける。
朝早く、出入り口を塞いで親鳥の入巣をはばみ、爛々時期になると、5分ないし10分ごとに戸をひらき、親鳥が飛び込むと戸を閉ざし、また5分か10分経つと開く。
産卵が近いメスにどれぐらい産卵を我慢できるか見たいから、と、
>「彼女もまもなく巣箱と屋根の間を頻繁に往復をはじめた。すでに産気づきもがきにもがいているのであるが、私はあくまで入巣をはばんだ。」その後、メスは巣に入ることができず、屋根の上で産卵してしまうのだが、それをみた作者は
>”ころっころっところがる。彼女が「これは!」といった表情で、卵をとめるつもりか首をのばしながら、ちょん、ちょん、ちょんとついて行くのは気の毒でもありこっけいでもあった。”
”親鳥が産卵時に入巣をはばまれると、巣の外に産み捨てることを知った。”
スズメを大量に捕獲し、足環を付し、捕獲場所別に上胸、中胸、腹部、胸部中央などと赤色で染めて、乾いたところで1羽づつ封筒に入れて、自転車で1~1時間半(15.5Km~6.3km)ぐらいの場所で放鳥。全て、各個体の健康状態、放鳥方面、捕獲方面も多種多様。
視野のきくかぎり、放鳥時に捕獲地の方向へ飛んだものはなかった。
その後、少数は帰還したが、全部帰ってきたかはわからない、と書かれている。(やりっぱなしか?しらべんかったんか?!)
 そのほか、初夏に麦畑で10羽ほどを捕らえて、汽車で運んで秋田市千秋公園で放鳥したが、1羽も帰ってこなかったと、書かれている。
3、ムクドリの食性ーもっぱら採食習性
  5羽のムクドリ/コムクドリの雛をカゴに入れ、親鳥のあたえるサクラの実の核を採集。
  花サクラの実およびサクランボ 4615個
  ナツグミ 498
  クワ 10
 牧草地にヨトウムシが発生、猛威を振るうようになると、ムクドリが増え、数日で全滅させる。
4、キジバトの生態
  昭和元年、1000羽の大群。
  実験、
  1日目、キジバトの2卵抱卵中の巣にヒクイナの卵を1つ人工的に托卵。
  2日目、何人(なんびと)かがヒクイナの卵を放り出してあった。
      新たにヒクイナの卵を1つ追加托卵。
  3日目、またヒクイナの卵が地面にたたきつけられ、粉々になっている。
      3つ目のヒクイナの卵を預け入れる。
  4日目、巣は3つの卵とともに樹の下に叩きつけられ、散乱。
  作者の実験の邪魔をし、巣を壊したのは愛禽家(人間)であると、書いている。
キジバトの卵が真っ白いというのは、学界の大きな謎である、と締め括られている。
5、モズのはやにえ(1)ー主として立て方のこと
  秋田地方では別称「モズの草茎(くさぐき)」「モズの串ざし」「モズのはりつけ」
  これに手をふれると、瘭疽(ひょうそ)になるとか、指が腐ると言われる。
  昭和11年5月4日の調査
   カワゲラ(多分ゴマフカワゲラ)7匹
   ケラ 5匹
   昭和13年調査
   哺乳類(ネズミ2、3種)9
   鳥類(小鳥) 2
   爬虫類(カナヘビ) 3
   両生類(カエル) 261
   魚類(ドジョウ、フナ)9
   昆虫類(幼虫成虫数十種)228
   蜘蛛類 1
   毛足類(ミミズ) 9
 別に昭和17年5月から8月の調査結果の図表がついており、種名、数量及び品位(生存、新鮮、乾固の3別)
   串の種類、地表からの高さ、獲物の立て方
   ハタネズミを数日、時間を分けて、少しずつ食べていく様子も観察
   ネズミ類は食いかけ、食い残しが多い。
6、モズのはやにえ(2)ー消費方面のこと
   獲物の状態変化、略奪する他の生物。昆虫のたぐいがこそどろ。
   「埋葬虫(しでむし)はもち前のお葬式屋ぶりを発揮するであろう。しかし、このお客さまは彼らの力ではおしても引いてもびくともしない」
   予備実験、
   イナゴ、ツユムシ、アカトンボ、アマガエル、トノサマガエルなどを筆者の手で、
   できるだけモズがはりつけしたような体裁で、串ざす。
   結果、アカトンボはいたずらに肉だんご屋のスズメバチを喜ばすだけの結果。
   カエル類は干物になるか、ニクバエをさそうだけ
   実験
   イナゴを使用する
   玉川河原流域、5箇所に1箇所4匹づつ、
   体の完全なのを全部で20匹串刺し
   イナゴは胸を枝につらぬかれてもすぐに死なない。
   ぴくぴく動き、逃げようと暴れるが、それもねらいどころである。
   翌日、4匹行方不明者
   2日目、行方不明者はなく、暴行されているのがまざまざと見られた。
       過半数が動体だけになった
   加害者を特定しようと、イナゴの他にもいろいろなごちそう提供(73匹)
   結局不明、しかし満2日で約半数、一週間で全部平らげた。
   冬、はやにえを食べるモズを観察。
   当時、籾山徳太郎説が発表モズのはやにえの芬芬たる諸説をまとめ
   1、本能説
   2、食い残し処分説
   3、摂食上の便宜説
   4、獲物の保存説
   5、貯蓄説
  この要約について、筆者は1、5が最も有力と各説作者の考察の説明とともに書いている。
  秋田の一部地方のいいつたえ「モズは欲深く、気がうつりやすい鳥である。だから餌をとって枝へもどり、食べようとしてきょろきょろとあたりを見わたす。そのときべつの獲物が目にうつると、彼は急にそれもほしくなり、今もっている物のしまつに困って、ちょっと枝へさして飛びだすが、そのさした場所の目じるしはお日さまである。だから、同じことを繰り返す間に、置き場所がわからなくなってしまう。これがはやにえの正体である。」
 この言い伝えが作者が本能説をとる理由。
7、カッコウ、ツツドリの雛の発育ー孵化から渡去まで
  托卵されたカッコウの巣内雛を隔日に体重測定、オスメス比。
  巣立ち雛も捕獲計測
8、クロツグミ
  オスのさえずり、中野下河原(玉川以南)の繁殖調査
  野生ではない、だれからが雛時から育てあげたが、メスと知って放したとされる幼鳥を捕獲。農業試験場東北支場奥羽試験地の網室で飼育。9月下旬、行方不明、越冬地へたびだったのだろう。
9、雛の孵化日数
  野外調査の苦心、続出する故障、外敵や子供のいたずらでやられることもおおい。
  孵化日数の数え方、影響
  内田清之助『鳥学講話』川口孫治郎『日本鳥類生態学資料』
  21科30余種の孵化日数表
  An=a+(n-1)d
10、親心のふしぎー仮親の差別待遇問題
  アカモズ、オオヨシキリ
  オオヨシキリ実験
  1、巣の下方約70cm、地上10cmに古巣を糸でくくりつけ、4羽のうちの一番小さい雛をのこし、ほかの3羽を古巣に移動させる。メスは本来の巣でのみ抱雛。オスは下部の古巣の3羽にも給餌。
  2、全ての雛を、下の増設した巣に移動させる。メスは空の巣で座る。オスは移動させられた雛に給餌。メスは自分の巣から離れない。
  3、天候の悪い寒い雨の日に、1の実験。古巣の3羽の雛はメスに抱かれることなく低体温で衰弱。
  モズで同様の3の実験。移動させた雛衰弱。
11、鳥類の奇禍
   落雷に遭って落鳥ヒヨドリ
   高圧線で黒こげになったトビ幼鳥
   電線網にひっかかり落鳥ヤマドリ
   渡し舟が使う手綱がわりの鉄線で死傷する鳥、
   コヨシキリ、ツバメ。ハクチョウ、カモ類多数。
   枝又に足を挟み、落鳥スズメ、アオゲラ、
   アオゲラは対趾足をもつので、この死因は醜態と言いたい、と書かれている。
   ガラスへの衝突死、ヤマドリ、ホトトギスが多い。アカショウビン、ブッポウソウなど。
   焚き火に飛び込んで落鳥ヤマドリ
   魚網、釣り針、はり糸での被害。ツバメ、ヨタカ、ヒクイナ、ヨシゴイ、オオヨシキリ。
   猟師、ヤマドリが、銃身にぶつかって落鳥。
   筆者、猟犬をつれて鳥撃ちに行き、たばこを吸っていたら、犬がヤマドリをとってきた。なぜ、犬がヤマドリをとることができたのかがわからない。と、書かれている。
   好奇心により蜂の群れにはいっていったカラスが、蜂にさされ落鳥。
12、カルガモ親子の秘密境ー育雛地、蒲古川をのぞく
  蒲古川の繁殖地の様子。繁殖個体の減少
  付近に住む猟師の犬ジョンが、減水した時期になると、猛然とカモを追い回し、1、2羽屠る。
13、オオヨシキリの日常
  東北の聞きなし
  「ケツキタ、ケツキタ、ヒックリゲッテ、フンドシテ、ケツキタ、アタチチ、アタチチ、アイデア、アイデア」
  訳:臀斬った、ひっくりかえって、踏みとおして、臀斬った、あァ痛い、あァ痛い。
  「からからじ、じょうこうじ、てらもたね(寺をもたない)、たまし(魂)、どこさえく、おらしらね、おらしらね」
14、未発表短編集
1小さい「鴨コ」/子供の頃見ていた、「鴨コ」カモだと思っていたが、アカエリヒレアシシギだった、という話。
2毒水灌漑とツバメの生息/有名な毒水である玉川。渋黒とよぶ高温の噴水に発していて、大量の有毒ガスが噴出している。これが水にとけたのが玉川毒水。水には縁がないツバメが玉川水域で少ないのが不思議だ、と書いている。
3セグロセキレイの方言/地方での呼称、ミナクチドリコ、ナシロドリコ、ザッコドリコ、カラスズメ、ヒクナギ、ヒコナギ、スナグドリ、エシタタキ、シチペンドリ
4羽色と夫婦仲/スズメが相手を選ぶ場合、羽色は関係ないと結論されている。
5クマゲラの巣穴/クマゲラの巣穴のあるブナを切り倒し、巣を計測。
6深刻な営巣所の争奪/ツバメの巣を強奪するスズメ
7モズの握力/握力には問題はないと結論している。
8たとえと鳥/アヒルの卵で孵したためしがない。おしゃれのツバメ、ガサギ(カノコショウビン=ヤマセミ)頭(つぶり)、山ガラスめ!、キジの糞かけ、スズメの涙ほど、スズメの極楽、土用がきた(オオヨシキリが鳴き止む)、殿様人足が告ったようだ(サギの集団繁殖地)、春の雪はダオ(トキ)の脛ほど、「寒」が過ぎてのキジ(おいしくないもののたとえ)、フクロウの性で夜遊びする
9珍鳥入手を回顧して/シマクイナ(近所で猫が狩った)、ヤマシチメンチョウ(猟師がガンとまちがって撃ち殺した)、タゲリ(猟師が誤射)、クイナ(電線に衝突し負傷捕獲)、ツクシガモ苗代の害鳥よけにぶらさげてあった、海岸に漂着したものらしい)、アカエリヒレアシシギ(電線被害)、ヤマヒバリ(近所の中学生が空気中で3羽撃ち落とした)、クマゲラの風切羽、ハクチョウ(密猟押収品)、オオセグロカモメ(猟師は”ハクチョウ”であるとして撃ち殺したもの)、イワミセキレイ、オオミズナギドリ,ウミスズメ、コウミスズメ
10杜鵑類の仮親としてのホオジロ/秋田ではホオジロの巣にカッコウが托卵することはないので、実験。ホオジロの巣に、スズメの卵(親による即排除)、モズの卵(即排除)、オオヨシキリの卵(即排除)
11森林と鳥/大影山、小影山の森林保全の必要性。昭和10年の鳥種調査。
12焼山のハシブトガラス/珍しいとしきりにふしぎがる作者
13神棚に巣をつくったオオルリ/宮田又沢のある谷間、試掘中の坑道に安置してある神棚。オオルリのことを職員たちは「ばか鳥」と呼んでいる。
14禁猟区男鹿半島/アオサギ禁猟区、サギ類激減。
15方言にみるムクドリ/ムクドリ=モク、モクドリ。モズ=モンズ、クソモズ、サクラモズ、デロモズ。ツグミ=ウマジラミ、サクラドリ


第6章のモズのはやにえについてだが、
現在は、配偶者獲得で重要な歌の魅力を高める栄養食、摂食時の固定(食べきれなかった場合、食べている途中でなんらかの事情で餌を放棄した場合も含め)、メスへのアピールなど

ヨウツベで検索していたら、自分がらみのんが出てきて
めちゃ懐かしかったので、ここに貼っときます。よかったら見てください。
モズを観察記録したもの
ディスカバリーチャンネル・アニマルギフト
https://youtu.be/_5rzup9MuiM
1:05~1:17のところが私のビデオ。
メスに対する求愛プレゼントの説明となっている。


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コメント 4

There are no comments yet.
ロンゲのオヤジ
2022/04/09 (Sat) 08:38

桜もキレイに咲きはじめましたね
ヨウツベで見ましたよ
ポチっ!!

jube
jube
2022/04/09 (Sat) 08:53

ロンゲのオヤジさん

コメントありがとうございます
突然ぐわっと咲いてきました!!
まだ南岸中心ですが、これで春ムードが盛り上がります〜
このまま、良い天気が続いてほしいです。
ポチありがとうございます♪

リク
2022/04/09 (Sat) 20:00

かなりむごい実験して、反省が軽い(笑)。
そして、周りにの人々もなかなかの暴れっぷり。
わんこも軽率に鴨屠るし(トホホ)。

鳥類の奇禍、今でもあるものが多いですね。

YouTube、今から見ます~♪

jube
jube
2022/04/10 (Sun) 08:48

リクさん

コメントありがとうございます
明治大正的にはむごくはなかったんでしょうね。
とはいえ、筆者が中途半端に反省したりもしてますし。
naive(日本語のナイーブとは違う英語のnaiveです)です。
現在の”科学的”感覚とはかなり遠く離れている感はありますね。
しかし、色々と現在の問題になっている事柄の原因を探る意味で
有意義な参考にはなりました。
Youtube、昔貼ったことがあるんですが、
懐かしいので再貼りです〜〜
ありがとうございます〜〜

鳥/自然/科学