平安時代、寺といえば

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三井寺境内にて
まったく振り返ってくれなかった男
三井寺、正式には長等山園城寺
7世紀に大友氏の氏寺として草創
与多王(大友皇子/弘文天皇の皇子)が開祖。
天智天皇・天武天皇・持統天皇が
こちらの霊泉で産湯をつかったので
御井寺(みいでら)→三井寺(みいでら)と呼ばれる。
ちなみに、和歌山にも紀三井寺という(創建770年紀三井山護国院)お寺さんがありますが、大津の三井寺と関係はない。山中に三井の霊泉(吉祥水・清浄水・楊柳水)を有するのが通称の由来。西国三十三所では2番(三井寺は14番)、西国三十三所は和歌山スタート(1那智山2紀三井寺3粉河)

三井寺
平安時代の文学文献に、「寺」と出てくると
この三井寺のこと
もちろん修飾語や前後のコンテキストも考えんとあかんが、
寺=三井寺
ガタでいおぼや(魚)というと、鮭を指す、みたいなやつやね。
こちら、歴史のみならず
平安時代の文学を読む上でも
かならず訪れたい聖地である。
紫式部関係でいうと、母方の伯父康延が三井寺の僧侶で
宮中の仏事や天皇の看病に従事する内供奉十禅師だったのと、
紫式部の異母兄弟定暹が三井寺の阿闍梨をつとめていた。
一条天皇の大葬に御前僧として加わった高名阿闍梨。
そんなんもあってか、
父為時が出家したのがこの三井寺で
出家後は三井寺ですごしたようだ、
私的イメージだが、僧侶としての第二のキャリア、
というのではなく
三井寺で隠居というか、
昔(平安)お寺さんてVIPの老後施設的な感じあるというか
現役を退いたら、静かな寺院で神仏に祈る生活をする、
というのが憧れ、という叙述もよく出てくるし。
ともかく、まあ、
紫式部に限らず貴族全員にかなりゆかりのあるお寺ではある。
ともかく、
京都や奈良の世界的有名寺院たちと比肩する。
THE寺
もちろん
国宝が多い、
そして、秘仏が多いというイメージが強い
黄不動像(絹本著色不動明王像)・中尊大師・御骨大師・木造新羅明神坐像(全部国宝)や木造黄不動立像・木造如意輪観音坐像・木造護法善神立像(重文)は、数年に1回ぐらい大イベントとかのときに開帳されたりもするが、秘仏。
金堂本尊の弥勒菩薩(如来かもしらんが)像は秘仏中の秘仏
全く誰もみたことがないらしい。なので国宝になりようがなくて、厨子が国宝になっている。すんごいねぇ、見えてるガワが国宝て、、。気になりすぎてたまらんやつ。
ともかく、ほんとに国宝だらけなので、
重要文化財とか、モブ状態。その他いろんな分野の何もかも重要文化財って感じ。
見どころ多すぎるので(普段公開していないもの多いが)
浸ると時間がかかりすぎるので、
スケ管は要注意である。
そりゃもう、なんでもない小径ひとつとっても

ほんまに風情あり
現在、桜の時期は
ちょっとあり得ない美しさ、、
とはいえ、人も多いのでトレードオフが必要
私個人的な興奮ポイントも多い

堂前灯籠
説明とともに立て札があるので、簡単に見つかる。
「天智天皇が大化改新で蘇我氏一族を誅し、その罪障消滅のため天皇が自らの左薬指(無名指)を切り、この灯籠の台座下におさめられたを傳えられている。この灯籠は別名を園城寺金堂無名指灯籠と呼ばれている。」
こ、、この灯籠の台座の下に
天智天皇の指がっ
なんとなく、ものすんごく
昔読んだ小説(天智天皇が主人公だったか、重要人物だったかの)を思い出した。
あれって、なんてタイトルだったっけ???
再読したい。

三井寺の門たたかばやけふの月
近江を愛した芭蕉翁、
そりゃもうあちこちで詠んでおりまして
碑もどっさりですが、
やはり、三井寺ではとってもささる句が多い。
長くなるのでここらで割愛
もちろん
授与品も見逃さない

近江六の札所限定
浄土の鳥土鈴!!三井寺、石山寺で授与!
めちゃ良い企画
近所で住んでたら絶対コンプしたい(笑)
浄土の鳥というのは阿弥陀経に出てくる、白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦陵頻伽・共命の6鳥種で、お寺の壁やら内陣やらいろんなところの壁画や彫刻などで見ることも多い。愛鳥家なら、神社で目に付くスカルプチャーがきになるだろう。それら浄土の鳥の作品が、どの実在鳥種をモデルにしているか、というのが同定できると、さらに面白いこと請け合い。
左側のは昨日ログに書いた13番石山寺の孔雀(くじゃく)
これはまあ実際に存在する鳥種で、認識力を持っている。
14番三井寺は鸚鵡(おうむ)
これもまあ現存種なのでイメージしやすい、賢さを表す
ついでなので残りの浄土の鳥も書いておくと、
12番正法寺(岩間寺)では白雁(びゃっこう)
白鵠・白鳥・天鵞とも言われる水禽、ハクガンだったりコウノトリだったり、渉禽っぽい姿の彫刻もある、清らかさを表す
30番宝厳寺(竹生島)舎利(しゃり)
鶖鷺・百舌鳥・九官鳥だったりもする。理解力
なんとなく、舎利は釈迦様のインタープリターとか秘書的な仕事をしてたのではないかと、勝手に想像してしまっている(個人的イメージ)。
31番長命寺の迦陵頻伽(かりょうびんが):
好声・妙声・美音・妙音鳥、芸術力
32番観音正寺の共命(ぐみょう)之鳥
人面禽形のキマイラか双頭の鳥として描写される。ともに生きるたいせつさを説く。
書籍やグッズなども多数
物欲爆発する授与所です(ええんかっ)
御詠歌「いでいるや波間の月を三井寺の 鐘のひびきにあくる湖 」手拭いもゲットしました!
そして三井寺といえば、

大津絵美術館がある!
大津絵というと
以前住んでいた市の美術館で何点か所蔵していて
よく見に行くうちに大津絵大ファンとなり。
大津にきたら寄りたいと常々思っていた。
ちゅうことで、
実は無理に組み込みました(笑)。
本当はこの枠に融神社を入れてたんだが(あはは)
まあ、結局ちゃんと組み立ててみれば
三井寺で大正解と言えたと思う(自画自賛w)
三井寺のすぐそばに大津歴史博物館があり
そちらにも大津絵について、勉強できます。
大津絵グッズが欲しいなら、
三井寺の大津絵美術館、大津歴史博物館、
大津駅観光案内所OTSURY
比叡山ドライブウェイの各ショップなど
大津の市内では、ベタな土産は見つけにくいので
寺やミュージアムショップで
見たときにゲットしておくことをおすすめします。
これから大津も外からの集客が増えれば
また、色々と変わってはくるとおもうんですが、、

ちょっと息をつかせていただく
静かで、すばらしく天気の良い日だったのもあり
たまらん妄想日和でした。
かなり良い鳥みたわ
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